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September 2007

法科大学院と「ポリバレントな人材の価値」

偶然見つけたblogより。

・ポリバレントな人材
http://www.tez.com/blog/archives/000905.html

2007/5/16付け日経夕刊9面のコラム「ポリバレントな人材の価値」を読んだ感想が、上には書かれている。

まず、サッカーの「ポリヴァレント」は、新しい専門人材のあり方を示唆している、とある。
これからの世界を生き残るには、まずポリヴァレントでなければいけない、と考える私のような人間にとって、似たような考えを持つ人間が他にいたことを知ることは、とてもほっとする。

ここで、上の「ポリバレントな人材」より引用(正確には2007/5/16付け日経夕刊9面)。
「米国にはプロフェッショナルスクールの伝統があって、法律や医学のような領域については大学院で実学的な教育を提供している。このシステムの利点のひとつは、四年制学卒の人材を再教育することで多様性をもった専門人材を供給できる点にある」

この点は良いことだとは思う。
事実、アメリカにはこういった例には困らないようだ。
「イノベーションのジレンマ」を書いたクレイトン・クリステンセンは、会社勤務を経て博士課程に入り、「イノベーションのジレンマ」のもととなる研究をまとめたのだ。
自分が学んだ専門分野に加え、他の分野も自分の強みとなる。
さらに、自分が強みを持つ複数の分野の能力や知識が融合することで、新たな知見が得られたり、意外な分野で問題解決に役立つ、なんてことがあるかもしれない。
問題は、再び大学(院)へ行くことの金銭・時間的負担だ。
社会人学生になるという手はあるが、会社が許してくれるかどうか。
会社を辞めて学生生活に専念するなら、その費用をどこから出すかが問題だろう。

再び上の「ポリバレントな人材」より引用。
「ロースクールのパフォーマンスは、司法試験の合格者数・合格率で冷酷にも計られてしまうので、「実務には非常に役立つが司法試験の合格率は下がる」といった授業を多数盛り込むという選択肢は、学生だけでなくマネジメント側としても事実上取れないんでしょうね」

受験にあたりロースクール(法科大学院)の卒業を前提とする、いわゆる「新司法試験」が誕生して2年目となった。
この試験が、法律の実務における運用をどれだけ考慮した試験かは、法律の専門外である私はなにもわからない。
あと数年で消える旧司法試験についても同じ(ただ、合格率が低すぎるなどの問題があるから新司法試験が出来たはずなので、旧司法試験は新司法試験以上に問題があるのだろうけど)。

本来なら、ロースクールは実務に役立つ授業を行い、その結果司法試験にも役立つ、という流れがあるのが理想なのだろう。
ただ、現実は異なるのかもしれない。
以下に、新司法試験の合格率がまとめられたページ(法務省)がある。

・平成19年新司法試験の結果について
http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/h19kekka01.html

大学の格付けや偏差値云々の話はしたくないが、結局は慶応、早稲田、東大、京大など、それなりに偏差値で難関とされるところが多くの合格者を生み、また合格率も高い。
これには、大学の質に比例して優秀な人材が集まる、というようなことが現れているのかもしれない。
合格率は大学の偏差値などに比例しているのか、というようなデータを見せつけられた大学とすれば、実務に役立つ授業以前に試験で役立つ授業をやることに腐心せざるを得なくなるのだろうか。
合格率の低い大学ならなおのこと。

ただ、法科大学院の授業において試験対策を重視する傾向が強まることが、将来の司法試験や法曹界にプラスに働くとは思えない、というのが素人の私の考えではある。
試験で扱う「法律の世界」と実際の「法律の世界」が見事に一致しているとは思えないからである。

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