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高齢障害者にも光を

高齢社会における「自立した生活」―英国における障害者への支援―
http://www.mizuho-ir.co.jp/column/shakai080513.html

障害者が自立して生活していくというのは、現状では難しいようである。
高齢者であればなおのこと。

本文では、(イギリスが出した報告書において)「そこで障害者が「自立した生活」を送るためには、日常生活に必要な支援へアクセスできることや、各種サービスの選択や管理を障害者自ら行なえることが重要である。これらを満たして「自立した生活」になると指摘されている」とまとめている。
そのために、障害者が自分の状況に応じたサービスの情報提供を受け、最後は自分でサービスを選択する仕組みを、イギリス政府が用意するという計画があるようだ。
費用負担ははじめは増えるが、長い目で見ると負担軽減につながると、調査にはある。
「予防に向けたサービスや個人に適合したサービス提供によって、医療・介護費の抑制を期待できる」のが理由のようだ。

報告書では、高齢障害者の社会活動参加にも触れている。
筆者の分析では、「英国は、障害のある高齢者が能動的に活動できる社会に変えることで、高齢化を乗り切ろうとしているようだ」とある。

最後の段落にある、「高齢者が多い社会は、障害のある人が多い社会でもある」はやや短絡的でなんともいえないが、「障害を活動の妨げとしないために公的支援はどうあるべきか、まずはビジョンが求められている」については同意できる。
また、「縦割り行政の弊害」に触れ、「国の計画書は、保健省、交通省、雇用年金省など6つの中央官庁が一緒になってまとめたものである」ことを指摘している。
上記記事の筆者の文を借りれば、「ビジョンを構築して省庁を束ねていく点で、まさに政治の力が試されている」。

とはいえ、残念ながら、日本においては「縦割り行政の弊害」が依然として残っているようだ。
各省庁は様々な報告書を出しているが、連携して報告書を作ったという例は私の知る限りなく、まだまだ各省庁が独自に動いているというのが現状だ(私もとある仕事で某施設を訪れたとき、1つのテーマについていろいろな省庁が訪問してきた、という話を聞いた。1つの例だけで判断するのは近視眼的であることは承知しているが、縦割り行政の弊害が依然として残っているとの指摘を裏付けるものではある)。
障害者の問題に限らず、いくつかの省庁が連携して何か1つのテーマに取り組めば、多くの人たちをいい意味で巻き込むことができ、よりよい解決策を作り出すことにつながるだろう。

最近、私は映画版「1リットルの涙」をDVDで観た。
その中で、障害者は誰かに頼らなくてはいけない、主人公も「社会の役に立ちたい」うんぬんのくだりが出てきた。
社会に出たいという障害者はいるが、現状は難しい面もある。
障害者それぞれで事情は異なるが、障害が重くて社会参加自体が難しいこともあれば、障害者の社会参加を促す仕組み、あるいは健常者の理解が進んでいないなど、問題点を挙げればきりがないだろう。
特に、生まれつきの障害者に限らず、成長の過程で、あるいは高齢者になってから障害者になった方も含め、社会で生かせるものを持つ障害者は数多いだろう。
そういった方たちを生かすことは、ダイヴァーシティ(多様性)により社会の活力を生み出そう、という動きにも通じる。

そのためには、医療費の負担とも絡む問題ではあるが、障害者への支援をもう少し増やすと共に、社会参加を促すことにも取り組む必要があるだろう。
ただし、税金の無駄遣いをなくしてもなお財源が確保できないのであれば、増税も必要となる。
とはいえ、同じ増税であってもこういった方面に「確実に」使われるのであれば、受け入れられるだろう。

後期高齢者医療制度が「貧しい人への負担を強いるもの」と批判されているが、それと同じことを障害者、特に高齢障害者に対して行ってはいけない。
もし行った場合、遠い将来、自分が高齢障害者になったとき、自分の首を絞めることになるだろう。
とはいえ、高齢障害者はなんともいえないが、社会保険料を自分で払っても十分な生活が送れるくらいの収入が得られるほど、障害者への社会参加が進めば理想ではあるが、その道は遠い。

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