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新しいかたちの商標

「ピポピポ」「ハ~イ」…導入が検討されている“音の商標”って何?
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090223/1023993/
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090226-00000001-trendy-ind

「文字・図形などの視覚的に表示(識別)できるものしか登録商標として認めていない日本の商標法における商標の概念を見直す時期に来ている」(堤信夫・久光製薬法務部長)

今まで商標というのは、視覚的に識別できるものだけが登録できたようだ。
最近の日本では立体商標といい、キャラクターなどの立体も商標として登録できるようになった(Wikipediaによると日本では1997年から認められた)。
立体商標の第1号は、ペコちゃんやケンタッキーのカーネル・サンダースなど。
ただ、立体商標も「視覚的に識別」という解釈を超えるものではない。
日本において「五感」のうち視覚以外の4種、すなわち聴覚(音)、嗅覚(におい)、触覚(モノの手触り)に分類できるものも商標として登録できるようにしようという動きがあるようだが、それは昨年(2008年)6月に日経で報道があって知られるようになるなど、ここ最近の話である(味覚はどうなのだろうか)。
http://www.iip.or.jp/summary/pdf/detail01j/13_01.pdfによれば、海外ではすでに音なども商標として認めている国がある。
それに比べると、日本の動きは遅い、と上っ面だけ見て批判するのはたやすい。
ただ、現実はさまざまな障壁があり、導入検討が遅れたのだろう。

もっとも、音などが商標として認められる動きは1990年代になって世界各地で盛んになったようで、特許の概念としては視覚的なものと比べて歴史が浅いもののようだ。
それでも、サウンドロゴについては日本でも森永やソニーなどが以前から積極的に取り入れていたので(そして一緒に流れる映像にも力を入れていたようで、ソニーは1980年代、サウンドロゴの導入とともに多額のお金をかけ、球(点)で構成された「S」の文字のCGを作成したという)、認知度は高いだろう。
※サウンドロゴにおける考察は、以下に参考になることが書かれている。
新しいタイプの商標、導入を検討へ
http://chiteki-yuurei.seesaa.net/archives/200806-1.html

音のほか、においなども商標として登録できることは、権利の侵害を防ぐ上では大切なことである。
だが、前述の通り、海外において商標を音や映像などに広げ始めたのは最近である。
「耳コピ」できる音楽はともかく、においなどはどのようにして権利を侵害しているか判断が難しいというのが、その理由かもしれない。
(なお、色だけを商標として登録するのが困難な理由の1つも、権利侵害の判断が難しい点にあるようだ)
においならどの成分をどの割合で調合したか、においに必要な成分を生成した方法は何か、などがわかればいいのだろうけど、それはにおいそのものの判別(においならそれが商標の侵害有無の判断基準の1つ?)よりも生産方法などになり、従来のように(?)特許として保護されるのが適切かも知れない。
あと、音楽であれば著作権で守られており、サウンドロゴもある意味「音楽」だろう。
だから、サウンドロゴを商標で守れば多重(過度)の保護(独占排他権の抵触・侵害と書くのが正しい?)になるのでは、というのが理由で、商標として保護されていなかったかどうかは定かではない(いわゆる「動く商標」であれば、「音楽」を「映像」に置き換えれば同じことか)。
(法律的な解釈に関して抜けがあれば補ってください)

商標を「視覚的に識別できる」という観点から見ると、「動く商標」、さらに広げると映像も含めたVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、1990年代以前でも商標として認められていても不思議ではない。
しかし、そのころはまだ企業もTVでの動くロゴの意識が低い、法解釈が進んでいなかった(?)などの理由があり、「動く商標」などの導入検討が遅れたのかもしれない(もっとも、後者は著作権など他の権利との兼ね合いもあるだろうけど)。

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