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December 2010

フィンケ監督退任に思う

レッズのフィンケ監督は、今季限りで退団する。
フィンケ監督は2年目であり、「石の上にも3年」の言葉を考えると、切り捨てるにはまだ早い。
それゆえ、選手育成の観点も踏まえると、安易に監督を切り捨てるべきではなかった。

しかし、レッズのように人気も高く、ここ数年の実績を考えると常に優勝を求められてもおかしくないクラブでは、選手の育成とチーム力の強化の二兎を追わなければならないと思うのは、私だけだろうか。
プロである以上、勝利や高い順位といった結果も必要である。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」ということわざはあるが、上のように二兎を追う必要のある場面もあるのだ。
その点、今年のフィンケ体制は若手育成はともかく、勝利や高い順位といった結果が出なかった以上、今季限りの退任はやむを得ない。
昨年のJ1リーグで、レッズは年間6位だったが、今年は10位でシーズンを終え、昨年よりも下がった。
天皇杯は優勝の可能性を残しているが。
(ただし、成績不振をすべて監督のせいにするのは、間違いである。フィンケ監督は、特定のスター選手に頼らないチームの構築を目指した。しかし、スター不在で個人の力が軽視されてしまうのであれば、それは弊害である。その点で、レッズの場合、若手は成長こそすれ、新たなスター選手が生まれていないことも問題視すべきだろう)
後任にはかつてレッズで活躍したペトロヴィッチ氏を招聘するとの報道があるが、選手の育成とチーム力の強化の二兎を追える監督であることを願う。

参考

孫正義氏の言葉の再考と光の道

・実現を急ぐには理由がある ソフトバンク発の「光の道」
http://diamond.jp/articles/-/10297

上の記事の2ページ目に、こうある。
「孫社長が巧妙なのは、自らの弱点をまったく出さず、『天下国家のため』という“大義名分”を掲げることである」

人間、誰でも弱みは見せたくないだろう。
弱みを見せることで、そこにつけこむハイエナのような人間がいるからだ。
加えて、誰しも本音と建前があるだろう。
「天下国家のため」というのも、日本人全体という点では、大事な観点である。
自分のことだけを考えず、社会全体がプラスになることを考えるのも、またしかりである。

孫氏が提唱する、過疎地も含めた日本の全家庭に光ファイバー網を張り巡らそうという「光の道」。
http://www.softbank.co.jp/hikari/
きちんと目的を持った上での光ファイバー網の配備に私は賛成だが、2016年まで、あるいは税金なしというのは眉唾ものという印象がある。
(これとは別に、すべてをメタル線から光ファイバー網とするならば、メタル線と同様に停電時の通話機能を確保しておく必要もある)
費用対効果(特に過疎地)も無視し、無制限に人と金をつぎ込む、NTTなど既存業者も赤字覚悟で実施するのであれば、実現はできるかも知れない。
かといって、NTTの主張する2025年以降(A案)では、流れの早い現代にあっては遅いという印象がある。
2016年は厳しいとしても、NTTなら2025年よりも早く出来るだろう。
現実的な目標として、全家庭への光ファイバー網配備時期を決めるなら、両案の間をとって、遅くとも2020年がよいと私は考えている。

そして、なにより肝心なのは、光の道というインフラを使って何をするかである。
孫氏は医療クラウドなどを提案しており、医療クラウドには私も賛成である。
なにより、こういったものを実現する手段を構成する1つとして、光の道があるのならば、それは手段と目的が逆転していないので、よいことである。
仮に税金を投入するとしても、理解が得られるかも知れない。
しかし、全家庭に光ファイバー網を敷設することそのものが目的になるようであれば、光の道の意味はないだろう。
光ファイバーではなくとも、従来通りメタル線で通信は出来るからだ。

ただ、「実現を急ぐには理由がある~」の記事のように、iPadやiPhoneなどで増える自社の通信トラフィックにより、「いずれ設備が持たなくなるので、NTTのインフラ部門を切り離して公社化し、負担を肩代わりさせる。そうすれば、自ら投資せずに済む――」というための「光の道」であれば、それはソフトバンク自身が整えるべきだろう。

iPadやiPhoneがもてはやされている中、両者を扱うソフトバンク社長である孫氏も注目されている。
時代を読み、iPadやiPhoneというNTT docomoも欲しがる「兵器」を手に入れたことは、孫氏の力でもある。
しかし、App StoreやiTunesなどのソフトウェアの生態系(エコシステム)も含めた、iPod, iPhone, iPadそのものを実現したことについては、孫氏やソフトバンクがすごいのではなく、Appleのスティーブ・ジョブス、Appleをはじめとする開発者やスタッフがすごいのだ。
iPadにおいては、孫氏やソフトバンクがすごい(開発に深くかかわった)わけではないといった(孫氏を褒め殺しではなくきちんと褒めるニュアンスを込めての)主張は、twitterで読んだのが初めてだが、これには当時も今も私に考えさせる内容である。

最後に、孫氏に限らず誰の言葉であっても(その言葉が胡散臭そうであればなおのこと)、言葉の行間を読み、真意をつかんだり隠れた主張を理解したりすることは、私も意識したい。

「REALITY LAB 再生・再創造」展@21_21 DESIGN SIGHT

先週・27日に東京ミッドタウンへ行き、21_21 DESIGN SIGHTの「REALITY LAB 再生・再創造」(http://www.2121designsight.jp/program/reallab/)展を見る。

132 5. ISSEY MIYAKEがメインで、これが美しい。
132 5. ~は、コンピュータ折り紙で有名な三谷純氏がISSEY MIYAKEとコラボレーションして誕生し、今回の展示会のタイトルにもあるREALITY LABが、三宅一生氏とともに生み出した女性向け新ブランド、とでも書けばいいのか。
折り紙の技法がファッションで生きるとは。
(132 5. ~の登場に合わせたプロモーション的展示ではあるけれど)

この展示で鍵となっているのが、地球環境である。
132 5. ~で使われている布は、「再生」ポリエステルである。
再利用により地球環境への負荷を軽減しているという。
そのことが採用の理由だろう。

期間限定の「はやぶさ」1/2模型の展示もあった(すでに終了)が、これは地球環境を考える1つのきっかけになるだろう。
http://www.2121designsight.jp/program/reallab/works.htmlには、「松井は私たちが、宇宙や地球という視点から人間そのものを俯瞰することの重要性を指摘します」とある。
はやぶさは、その象徴の1つとして、隕石などとともに選ばれたのだ。
(はやぶさの展示には、科学技術の大切さという意図もあるだろうが、それは本題とややずれるだろう)

現代では、ファストファッションのように、ただ消費されるだけで使い捨てともいえるファッションがもてはやされている。
よいものを長く使うといった価値観が薄れつつある現状の中で、資源に限りがあることに目を向けなければならない。
一方で、ファストファッションなどの影響で、今までのファッションに関わってきた産地の人たちは苦しい状況にある。
海外生産の増加、人材流出、工場閉鎖、技術の断絶など、挙げればキリがないだろう。
この展示、いや132 5. ~で伝えようとしたことは、限りある地球資源とファッション業界の不振という、一見繋がりそうのない2つの問題に対する解決策である。
最新技術で実現した再生素材から、コンピュータ折り紙によって全く新しい服を「再創造」しようとすることで、服作りの各過程にかかわる人達には喜びを与え、着る女性には驚きをもたらす。
それが「132 5. ISSEY MIYAKE」という解決策なのだろう。

※展示会の様子はこちらの方のblogが詳しい
REALITY LAB ― 再生・再創造

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